高松・四国村ミウゼアム エントランス棟完成 曲線描く屋根特徴 施設紹介映像も上映へ
古民家などを展示する四国民家博物館の「四国村ミウゼアム」(香川県高松市屋島中町)で進んでいたエントランス周辺の改修工事が完成し、15日、オープニングセレモニーがあった。関係者がテープカットし、緩やかな曲線を描く屋根が特徴のエントランス棟「おやねさん」などの完成を祝った。
四国村ミウゼアムは、四国の古民家や作業小屋などを移築・展示する屋外博物館として1976年に開館。施設の魅力向上を目指し、昨春から駐車場だった約3千平方メートルにエントランスを整備する改修工事を進めていた。総工費は6億円。改修に併せ、施設の名称を「四国村」から変更した。
リニューアルのメインは、チケット売り場やミュージアムショップなどが入るエントランス棟の新設。鉄筋コンクリート一部2階建て延べ床面積約500平方メートルで、曲線の切り妻造り屋根や木目が美しい長い梁(はり)が印象的。東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の古民家の梁や柱をベンチなどに使った。建物の屋根が特徴的なことや屋根の形をした屋島にちなみ、「おやねさん」と名付けた。
同棟の前には自然の傾斜を生かした庭園を設け、隣接して運営するうどん店「わら家」との一体感を持たせた。村内の展示も充実させ、施設の全容や古民家を紹介する映像を施設内で上映。所蔵する民具の公開も行う。
オープニングセレモニーには浜田知事や大西高松市長ら約40人が出席。同博物館の加藤秀樹理事長は「リニューアルで快適さが加わり、映像上映などで施設の『物語』も知ってもらえるようになった。日本の文化を発信する拠点にしたい」とあいさつした。
同村は新型コロナウイルス拡大前には年間4~5万人が訪れており、リニューアルで同10万人の来場を目指している。
(四国新聞・2022/04/16掲載)
四国村ミウゼアム
所在地 | 香川県高松市屋島中町91 |
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入場時間 | 9:30~17:00 (入村受付16:30まで) |
入村料金 | 大人1600円(団体1400円)、大学生1000円(団体800円)、中高生600円(団体400円) 小学生以下無料 ほか |
定休日 | 火曜日(祝日の場合は翌日) |
TEL | 087-843-3111 |