瀬戸内国際芸術祭を盛り上げる香川県内周遊事業の一つ「瀬居島アートプロジェクト2022」が、坂出市瀬居町内で開かれている。瀬居地区の歴史や風俗を防波堤に描いたアート作品、幼稚園を舞台にしたインスタレーションなど、作家と地元住民とで制作した四つの作品が地域を彩っている。5月18日まで。


瀬居島アートプロジェクトに出展した戸矢崎教授のインスタレーション「ボタン曼荼羅」=香川県坂出市瀬居町

瀬居島アートプロジェクトに出展した戸矢崎教授のインスタレーション「ボタン曼荼羅」=香川県坂出市瀬居町


 瀬居島アートプロジェクトは、同芸術祭春会期に合わせて14日にスタート。神戸芸術工科大学(神戸市)が同芸術祭坂出市実行委と共に、2019年に続いて開催した。今回、同大の教員4人が瀬居地区を訪れて住民と作品づくりを行い、同地区ならではの魅力を表現した。

 休園中の瀬居幼稚園の遊戯室では、同大の戸矢崎満雄教授が直径6メートルのインスタレーション「ボタン曼荼羅(まんだら)」を制作。数ミリから4センチほどまで、さまざまな大きさのボタンを数万個並べ、大きな円の中に赤や黄色の三角、緑やピンクの円を幾何学的に描いた。

 高さ約1・7メートルの北浦防波堤をキャンバスにした作品「しましまのうみ2022」では、幅約80メートルにわたって秋祭りや漁の様子など、瀬居地区の今と昔の姿を描いている。

 プロジェクトのリーダー役も務める戸矢崎教授は「住民の協力を得て、地元との関わりの中で生まれた、ほかにはない作品ばかり」と話し、来場を呼び掛けている。

(四国新聞・2022/04/18掲載)


神戸芸術工科大学アートプロジェクト2022



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