香川県丸亀市中津町の中津万象園で、園内の稲荷社に通じる鳥居回廊の鳥居が計108本になった。朱色の回廊は幻想的な写真が撮れるとして婚礼の前撮りスポットなどとして人気。今年、復元・一般公開から40周年の節目を迎える中、「108」は12カ月、二十四節気、七十二候という季節の言葉を足した数でもあり、同園は数字にあやかったパワースポットとしても売り込む考えだ。


108本になった鳥居回廊で婚礼の前撮りを行うカップルら=香川県丸亀市中津町、中津万象園

108本になった鳥居回廊で婚礼の前撮りを行うカップルら=香川県丸亀市中津町、中津万象園


 同園は1688年、丸亀藩の京極家2代目藩主高豊が築庭。明治時代に京極家が手放し、20年ごとに所有者が転々とした後、1970年に富士建設(三豊市)が取得、82年に復元・一般公開を始めた。

 園の南西部にある稲荷社は千本鳥居で知られる伏見稲荷神社(京都市)から勧請(かんじょう)した。朱色の鳥居は93年から企業や個人による奉納が続けられており、2019年には同園を運営する中津万象園保勝会が新元号の令和を記念した奉納を大規模に呼びかけ、100本を突破。復元・一般公開から40周年に当たる今年、計108本に到達した。

 鳥居回廊は近年、婚礼の前撮りスポットとして定着し、縁結びスポットとしても売り込み中。ブライダル担当の日下昌則さん(58)は「鳥居回廊をくぐることで、春夏秋冬を通じて息災に過ごせるパワースポットとしても知名度を上げたい」と思いを膨らませる。

 開園時間は午前9時半~午後5時。水曜定休。所定の入園料が必要。問い合わせは0877-23-6326。

(四国新聞・2022/05/15掲載)


中津万象園



関連情報