弘法大師生誕1250年記念 生涯や遍路の歴史88枚 霊場会がカード作製
来年の弘法大師生誕1250年を前に、四国八十八ケ所霊場会(会長・畠田秀峰安楽寺住職)は、参拝者らに配布する「88(はちはち)大師カード」を作製した。専門学校生がデザインしたカードを通じて、大師の生涯や四国遍路の歴史を知ってもらう。
カード作製は、同会が6月に始める生誕記念事業の一環。若い世代にも遍路に関心を持ってもらおうと、穴吹デザインカレッジ(高松市)の学生にデザインを依頼、選考会を経て28人の作品を採用した。
デザインは札所ごとに異なっており、出釈迦寺(善通寺市)の捨身ケ嶽から7歳の大師が身を投じる場面や、書に点を入れ忘れたとする「弘法も筆の誤り」の場面など、大師の伝説をイラストで紹介。道標を237基残した中務茂兵衛や、1953年の巡拝バス運行開始など、遍路の豆知識なども描かれている。裏面には、それぞれの説明文を掲載している。
大きさは縦5センチ、横4センチ。大師の誕生日とされる6月15日から24年末まで、本尊納経をした人に無料配布するほか、希望者には1枚100円で販売する。カードを収める保存帳や、88枚全てを集めてA2サイズのパネルに額装できる「結願セット」も取り扱う。
畠田会長は「若い人たちが個性豊かに作ってくれて、見ているだけで楽しい。お遍路さんも元気になるのでは」と話している。カードの問い合わせは四国八十八ケ所霊場会、電話0877-56-5688。
(四国新聞・2022/05/31掲載)