「あじさいの宮」と呼ばれ、親しまれている香川県観音寺市粟井町の粟井神社で、境内や遊歩道を埋め尽くすように咲くアジサイが見頃を迎えた。今年は色づきが例年より数日遅く、これから咲き進む株も見られるが、市内外から訪れた家族連れやカップルらが梅雨時期ならではの風情を楽しんでいる。


鮮やかな青色のセイヨウアジサイとガクアジサイが咲き競う遊歩道の入り口=香川県観音寺市粟井町、粟井神社


 同神社では、地元住民らが1985年ごろにアジサイの植栽を始め、株を増やして現在では約3千株と県内有数の名所になった。

 青や紫、白、ピンクなどのセイヨウアジサイに加え、個性的な花姿のガクアジサイも多く植わり、日当たりの良い東向きの斜面ではほぼ咲きそろっている。遊歩道沿いでは自生するかわいらしいヤマアジサイも見ることができる。

 手水(ちょうず)舎の鉢には色とりどりのアジサイをいっぱいに浮かべてあり、写真映えする光景に多くの人がカメラを向けている。

 開花シーズンに合わせ、同神社は11日に神事、12日には神楽の奉納を行った。ただ、実行委員会によるイベント「あじさい祭り」は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため3年連続で中止された。

 同神社によると、見頃は今月下旬まで続くという。

(四国新聞・2022/06/20掲載)



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