自然の中、ステージ完成 観音寺・田野々 記念コンサートに90人
香川県観音寺市大野原町の山間部にある田野々地区で、野外ステージと客席が完成し、落成記念コンサートが開かれた。ウグイスのさえずりも聞こえる豊かな自然に囲まれ、約90人の来場者が懐かしい唱歌や外国民謡に聞き入った。
野外ステージを整備したのは、紅葉の名所の法泉寺に近いギャラリー喫茶「まんさく」のオーナー大西秀徳さん(76)。敷地内のヒノキ林を切り開いた山の斜面に、屋根が付いた木製の舞台を設け、丸太や切り株で60人ほどが座れる客席を作った。
コンサートは5日にあり、声楽家の越智恭子さん=善通寺市在住=が出演。「待ちぼうけ」「椰子(やし)の実」「峠の我が家」などを歌い上げた。「ふるさと」は来場者も一緒にメロディーを口ずさんだ。
越智さんは「『ふるさと』の歌詞にある『山はあおき故郷』そのものの風景の中で歌うことができ、感無量」と語った。
コンサートではほかに、丸亀市・広島に伝わる民話「竹三本のぶに」の語りの披露もあった。
まんさくでは、4月から毎月第1日曜を「ばあちゃんの日」と名付けて、手作りのまぜご飯や地元で取れた野菜などを販売する催しを行っており、この日も大勢の人でにぎわった。
(四国新聞・2022/06/20掲載)