丸亀市観光協会は、大正から昭和にかけて香川県内を走っていた「琴平参宮電鉄」「琴平急行電鉄」の鉄道遺構を巡る「廃線跡デジタルスタンプラリー」を専用アプリ上で実施している。対象のスポットは同市など3市4町の計25カ所。鉄道ファンにとどまらず、普段の散策などにも活用でき、同協会の担当者は「地域の歴史が学習できるので、子どもたちの夏休みの自由研究にもぴったりでは」とアピールしている。


現在も善通寺市の市道として利用されている琴平参宮電鉄の「岩崎隧道」=善通寺市大麻町(資料)

現在も善通寺市の市道として利用されている琴平参宮電鉄の「岩崎隧道」=善通寺市大麻町(資料)


 日本の鉄道が今年10月に開業150周年を迎えるのに合わせて企画。琴参電鉄は坂出~琴平間(20・8キロ)や、多度津~善通寺間(6キロ)、琴急は坂出~琴平間(15・7キロ)を走った。琴参電鉄は1922(大正11)年から63(昭和38)年まで、琴急は30(同5)年から44(同19)年まで運行した。

 スタンプラリーで訪れるスポットは、トンネルや橋脚の基礎部分など琴参電鉄では12カ所、琴急では13カ所を設定。遺構は、丸亀、坂出、善通寺、宇多津、琴平、多度津、まんのうの各市町に点在し、中には水路の一部や田んぼののり面などに姿を変えて残されているものもあり、ゆっくり歩いて注意深く探さないと見つからない。


JR土讃線と高松琴平電気鉄道の立体交差。琴電と並行し、琴平急行電鉄が走っていた=琴平町(資料)

JR土讃線と高松琴平電気鉄道の立体交差。琴電と並行し、琴平急行電鉄が走っていた=琴平町(資料)


 スマートフォン用のアプリ「SpotTour」をダウンロード(無料)して参加する。アプリは、スマホの衛星利用測位システム(GPS)を使い、各スポットに近づくと自動的にデジタルスタンプが収集できる。琴参電鉄、琴急の各コースに分かれており、スポットの地図や写真、紹介文も掲載している。

 実施期間は9月30日まで。期間中、スタンプ10個以上を集めて丸亀駅観光案内所にスマホを持参して提示すると、昔の写真や資料とともに探索の思い出がまとめられる子ども向けのワークシートをプレゼント(数量限定)する。問い合わせは丸亀市観光協会〈0877-85-5852〉。

(四国新聞・2022/06/24掲載)


丸亀市観光協会


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