香川大学の学生が観音寺市、さぬき市で海産物を扱う各事業者と連携し、地域色豊かな海鮮丼「新 讃岐三白丼」を共同開発した。香川の西と東に位置する両市に共通する産品として海鮮に着目。「瀬戸の海鮮宝石箱」をうたい文句に、県産の食材をふんだんに使ったメニューを考案した。コラボレーションした事業者の店舗で今月30日まで販売している。


海鮮丼を共同開発した香川大瀬戸内地域活性化プロジェクトの観音寺班、さぬき班の学生たち=香川県観音寺市豊浜町、道の駅とよはま「おーしゃん食堂」

海鮮丼を共同開発した香川大瀬戸内地域活性化プロジェクトの観音寺班、さぬき班の学生たち=香川県観音寺市豊浜町、道の駅とよはま「おーしゃん食堂」


 自治体と連携して地域課題解決などに取り組む同大の授業「瀬戸内地域活性化プロジェクト」の一環で、初めてとなる商品開発。同プロジェクトの観音寺班、さぬき班の学生が、道の駅とよはま「おーしゃん食堂」(観音寺市豊浜町)、安岐水産「Cumi Umi(ちゅみうみ)」(さぬき市津田町)の協力を得て実現した。

 「新 讃岐三白丼」は地元の海鮮の食材として、観音寺市のタイ、サワラ、サヨリ、さぬき市のタコ、讃岐さーもんをご飯にぜいたくに載せている。「新 讃岐三白」は学生らが名付けたもので、白みそ、さぬき米、希少糖を指す。まず希少糖入りの甘だれで、次に白みそ仕立てのごまだれで、最後はいりこだしでお茶漬けに、と味の3変化を楽しめる。

 商品開発の中心メンバーは全員2年生で、観音寺班の佐原杏美さん(20)、さぬき班の山田奈津実さん(20)、古沢旭さん(21)、中山恭汰さん(20)。

 海鮮を切り口として、県の西部と東部との交流促進、地域内外への魅力発信を目的に企画。魚を食べる機会が少ない若い世代にも味わってもらいたいとの思いもあって海鮮丼を選んだ。新型コロナウイルス下でオンラインも活用しながら各事業者と知恵を出し合い、半年近く検討を重ねてメニューを完成させた。

 「新 讃岐三白丼」の販売価格は1450円。おーしゃん食堂で火曜~金曜の午前11時~午後3時に、「Cumi Umi」で土日の午前10時~午後4時に提供している。いずれも1日限定10食。

 佐原さんは「観音寺、さぬき両市の食材の魅力を最大限に生かし、3種類の味付けと新鮮な魚介類が詰まった満足感のある一杯に仕上げることができた」と充実感をにじませた。今回のメニュー開発をきっかけに「さらに両市の魅力を発信していけるよう活動していきたい」と話している。

(四国新聞・2022/06/24掲載)

おーしゃん食堂


Cumi Umi



関連情報