倉庫改装、ギャラリーに 土庄 芸術家や住民の交流促進 カフェ併設、イベント企画も
小豆島の地元有志らが、香川県小豆郡土庄町の王子前漁港近くにある古い倉庫を改装し、カフェを併設したギャラリーを整備した。島内や国内外のアーティストによる企画展を定期的に行うほか、ミニコンサートやアート教室などのイベントを通じ、アーティストと地元の住民や子どもたち、観光客らとの交流を進め、まちの活性化につなげる。
名称は「Fine Port Gallery(ファイン・ポート・ギャラリー)」。島内の自営業者ら約10人が、島内の芸術家らの作品を展示することで観光振興を進めるとともに、子どもたちの情操教育に生かそうと企画。地元飲食業者が出資し、約40年前に漁港脇に建てられ、数年前から使われなくなっていた木造平屋約70平方メートルのノリ倉庫を借り受け、1月中旬から約半年かけて改装した。
オープンした16日は、住民やアーティストら約30人が集まり、セレモニーを開催。店長を務める床野公子さん(45)=小豆島町神懸通=が「直島だけでなく小豆島もアートの島。レベルの高い作品を展示するほか、イベントも展開していきたい」とあいさつした。
この日から始まった1回目の企画展では、土庄町小海の抽象画家・Hiroshi Matsumotoさん(68)=本名・松本宏=と、小豆島・豊島への移住促進ガイドブック「小豆島・豊島 集落の手帖」の表紙絵を手がけた土庄中3年藤戸創真さん(14)の作品合わせて約30点を展示。松本さんは「これまでは海外に作品を発表してきたが、今後は地元の盛り上げを意識したい」と語った。
1回目の企画展は9月4日まで。開館時間は午前9時~午後5時。火曜休館。入館料は330円(12歳以下は無料)。土庄、小豆島両町在住者に限り、7月中は無料で入館できる。問い合わせは同ギャラリー〈0879-62-2121〉。
(四国新聞・2022/07/28掲載)