平和な世の中願い 戦時の子の生活知って 多度津で資料展 おもちゃなど100点
戦時下の暮らしに関する品々や兵士の所持品などを集めた「戦争資料展」が、香川県仲多度郡多度津町家中の町立資料館で開かれている。今年は戦時下の子どもたちにスポットを当て、おもちゃや教科書、雑誌などを展示。娯楽雑誌の表紙まで軍服姿の人や戦闘機が描かれるなど戦争が子どもたちの生活にも深く入り込んでいたことがうかがえる。31日まで。
同資料館が毎夏、戦争と平和について考える機会にしてもらおうと開催。町内外から寄贈や貸与を受けた資料約100点を並べた。
おもちゃでは戦時中に子どもたちが使っていた戦車や銃の模型、すごろくなどがあり、町に伝わる「一太郎やあい」の話をモチーフに町内で製造された「一太郎ヤーイキャラメル」の菓子箱や、大阪から同町へ学童疎開した子どもたちの生活の様子を伝える資料なども展示している。
ロシアのウクライナ侵攻などで世界に不安が広がる中、同館は「戦争を知らない世代に過去の悲劇を伝えるだけでなく、当時の子どもたちの環境に思いを巡らせてもらうことで、平和の尊さを広めていければ」としている。
開館時間は午前9時~午後5時。月曜休館。無料。問い合わせは多度津町立資料館、電話0877-33-3343。
(四国新聞・2022/08/07掲載)