母国ウクライナに思い寄せ 高松国際ピアノコン初代覇者 パベル・ギントフさん独奏会 22日、レクザムホール
高松国際ピアノコンクールの初代優勝者で、ウクライナ出身のパベル・ギントフさんのソロリサイタルが22日、香川県高松市玉藻町のレクザムホール小ホールで開かれる。モーツァルトやショパンのほか、ウクライナの作曲家も取り上げる構成。ギントフさんは「高松で再び演奏できてうれしい。ウクライナが国と文化の存在意義のために戦っている今だからこそ、母国の音楽に触れてほしい」と来場を呼びかけている。
ギントフさんは1984年キーウ(キエフ)生まれ。モスクワ国立音楽院を卒業し、2006年の第1回高松国際ピアノコンクールで優勝を果たした。その後も数多くの国際コンクールで実績を残し、現在は米国を拠点にコンサート開催やCDをリリースするなど精力的に活動している。
今回のリサイタルは同コンクール推進事業実行委の主催。来年2月に同ホールで開かれる第5回コンクールを周知するとともに、ウクライナの支援にもつなげようとギントフさんに出演を依頼した。
プログラムは8曲。前半はモーツァルトの小品に続き、ウクライナのミコラ・リセンコ作曲「ウクライナ民謡の主題による第1狂詩曲」を取り上げる。同狂詩曲はメロディーが美しく刺激に満ちた曲だという。後半はショパンの「2つの夜想曲」「英雄ポロネーズ」などでコンクールを制した豊かな表現力を披露する。
ギントフさんは「ウクライナにはまだ知られていない素晴らしい音楽がたくさんある。今回、高松の聴衆に紹介できることをうれしく思う」と話している。
午後6時開演。入場料は一般2500円(前売り2千円)ほか。全席指定。問い合わせは同実行委、電話087-812-5583。
(四国新聞・2022/09/14掲載)