丸亀市が四国化成工業などと連携して、香川県丸亀市福島町のみなと公園で整備していた憩いの空間「パークレット」が完成し、20日に関係者にお披露目された。「瀬戸内国際芸術祭2022」の秋会期中には丸亀にちなんだグルメの提供やワークショップなどのイベントを社会実験として実施。瀬戸芸の会場となる本島と丸亀港を行き来する観光客らを誘導し、「街なか」の新たなにぎわい創出につながるか検証する。


みなと公園と市道を生かして整備した「パークレット」=香川県丸亀市福島町

みなと公園と市道を生かして整備した「パークレット」=香川県丸亀市福島町


 市などによると、パークレットは米サンフランシスコ発祥で、道路上にベンチやテーブルなどを置き、マルシェやミニコンサートも開けるようにした空間。市は中心市街地の活性化に向け、屋外公共空間の有効活用を図ろうとパークレットの試行を決め、四国化成や香川大、市都市再生推進法人のHYAKUSHOと互いの知見や技術力を生かして準備を進めている。
 パークレットは同公園とその北側の市道の計約200平方メートルに整備。四国化成が手がけたベンチやテーブル、日陰棚(パーゴラ)を設置し、イベント「ふらっとパーク&ストリートテラスまるがめ」の開催日には市道上に座ったり、寝転んだりできる“土足禁止”の人工芝も敷いて海沿いの空間を楽しんでもらう。
 イベントは10月1、2、8、15日と11月5、6日の計6回開催。時間は午後4時から同8時まで。各日2台程度のキッチンカーが会場脇に駆け付け、本島で製造されるクラフトビールも販売する。
 また、会場では香川大の学生が「光るうちわ」作りのワークショップを開催。うどんの残飯から生成したバクテリアセルロースを和紙に見立てて貼り付けたうちわに発光ダイオード(LED)のランプなどで装飾してもらう。リーダーの中川雄太さん(21)=経済学部3年=は「参加者を丸亀城方面へ案内するなど、観光客らの新たな動線づくりにも貢献したい」と意気込んでいる。

(四国新聞・2022/09/21掲載)



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