観音寺総合高校(香川県観音寺市天神町、藤原裕樹校長)の総合学科食物系列の生徒たちが、同市の伊吹島が会場の一つとなる瀬戸内国際芸術祭秋会期(29日~11月6日)を前に、三豊、観音寺両市のおいしい食材を生かしたオリジナル弁当を考案した。伊吹島産のイリコを使ったいりこ飯、サワラの焼き物などの郷土色豊かな料理を満載した自信作。秋会期中、同校の生徒たちが企画した伊吹島ツアーの食事として提供する。


「三観の宝弁当」を盛り付ける生徒たち=観音寺市天神町、観音寺総合高


 「三観(みかん)の宝弁当」と名付けた弁当は「海の幸」「山の幸」の二段重ね。「海の幸」には、濃厚ないりこだしを使ったいりこ飯を俵形にし、「鰆(さわら)のみそ柚庵(ゆうあん)地焼き」「ひろうす(がんもどき)」「はげだんご」などを詰め合わせた。山の幸は「栗おこわ」「オリーブ牛の東寺揚げ」「讃岐白みそのなす田楽」などを彩りよく盛り付けている。
 昨年度の3年生37人がレシピの開発に携わり、本年度の3年生20人、2年生26人が引き継いだ。試作を重ねて4月に完成し、6月には伊吹島の住民に試食してもらう機会を設けた。


二段重ねの「海の幸」(右)と「山の幸」


 今月16日に同校で本番を想定した試食品作りに取り組み、生徒たちは手際よく調理。2年生の大林達起さん(17)は「地元の食材がたくさん入った弁当を楽しんでもらい、伊吹島の良さを多くの人に知ってほしい」と話し、「お金を払って食べてくれるのだから、普段以上に気を引き締めて作らなければ」と自分に言い聞かせていた。
 三観の宝弁当は、同校の総合学科商業系列の生徒たちが企画して旅行会社の穴吹トラベル(高松市)が10月29日、11月5日の2回実施するツアーの参加者に提供する。一般販売の予定はない。
 「三観の宝」は、食物系列が三豊、観音寺両市の食材を使って開発した焼き菓子のブランド名。2019年に同校が商標登録している。

(四国新聞・2022/09/27掲載)


ツアー情報はこちら


関連情報