丸亀港から丸亀城までを竹明かりや灯籠などでつなぐ「丸亀まちあかり2022」が8日、丸亀市中心部で開かれる。みなと公園や富屋町商店街に趣向を凝らして手作りした明かりを展示。スポットの一つ、市民交流活動センター「マルタス」前には近くの大手前丸亀中学の生徒が丸亀城をモデルに製作した高さ3・5メートルの「ねぶた天守」もお目見えする予定で、生徒たちが最後の仕上げに精を出している。


「ねぶた天守」の骨組みに障子紙を貼り付ける生徒たち=香川県丸亀市大手町、大手前丸亀中

「ねぶた天守」の骨組みに障子紙を貼り付ける生徒たち=香川県丸亀市大手町、大手前丸亀中


 旧金毘羅街道だった同商店街で昔の風情を感じ、古里に愛着を持ってもらおうと2015~19年度に展開した「まるがめみちあかりプロジェクト」と、昨夏にマルタス前で行った「まるがめ城宵灯(あか)り」を発展的に合体し、「街と人を明かりでつなぐ」をコンセプトにした実行委員会を市民有志らで結成。明かり作りのワークショップを開くなどして準備を進めてきた。
 明かりの展示場所は、丸亀港から丸亀城に向かう道中にある伝統的な日本家屋「京極庵」や国の登録有形文化財「旧重元果物店」、同商店街にある妙法寺や大師坊など。みなと公園では社会実験イベント「ふらっとパーク&ストリートテラスまるがめ」、丸亀城では大手門から天守までの登城道を光で彩る「丸亀城キャッスルロード」が開かれており、瀬戸内国際芸術祭の来場者らを“明かりの道”でいざなう。
 このうち、マルタス前の歩行者専用空間では竹ひごを組み合わせて作った竹明かりなどを展示。背景の丸亀城天守と重なるようにねぶた天守も配置する。
 3日には同校2年の美術部員を中心とした有志13人が、大工や左官などの職人を育成する琴平町の私設学校「匠(たくみ)の学舎(まなびや)」の協力を得て製作した天守の骨組みに障子紙を貼り付ける作業を黙々と進めた。デザインした藤村さんは「丸亀といえば城。思っていたよりサイズが大きくなっているけど、しっかり完成させたい」と目を輝かせた。
 8日の点灯時間は午後6~9時。雨天の場合は9日に延期する。中心となっている女性団体「WillMs(ウィルミス)丸亀」の横山純果会長は「市民にも観光客にも思い出に残る丸亀の幻想的な景色が見せられれば」と話している。

(四国新聞・2022/10/08掲載)


関連情報