西讃を代表する秋祭りの「さぬき豊浜ちょうさ祭」(同実行委員会主催)が7日、香川県観音寺市豊浜町で始まり、約20台のちょうさ(太鼓台)が町内を練り歩いた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ちょうさが一堂に集結するハイライトの「かき比べ」は取りやめ、9日までの3日間、地区ごとに分散して巡行する。


氏参りで境内を練り歩くちょうさ=香川県観音寺市豊浜町、豊浜八幡神社

氏参りで境内を練り歩くちょうさ=香川県観音寺市豊浜町、豊浜八幡神社


 さぬき豊浜ちょうさ祭は同市の三大祭りの一つで、過去2年は新型コロナの影響で中止したが、規模を縮小して3年ぶりに開催。一部のちょうさは運行を見合わせた。
 初日は豊浜八幡神社への氏参りがあり、各ちょうさが順に神事で祭りの安全や地域の平穏を祈願した後、境内を一周。小雨がぱらつく天候で、絢爛(けんらん)豪華な金糸刺繍(ししゅう)はビニールに覆われていたが、「ちょーさじゃ、ちょーさじゃ」の威勢のいいかけ声が響いた。昨年に約40年ぶりに新調された道溝太鼓台は初めてのお披露目となった。
 今回の祭りでは、かき比べのほか、ちょうさ4台を同時に差し上げる「かきじょう」などを中止。夜にちょうちんをともす最終日の「おいり」は時間帯を分けて実施する。担ぎ手はマスクを着用し、飲食を自粛するなどの感染防止対策を申し合わせている。参加者からは「少し寂しいが、3年ぶりに太鼓の音を聞くと祭り気分が高まる」との声が聞かれた。

(四国新聞・2022/10/08掲載)


さぬき豊浜ちょうさ祭


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