1922(大正11)年に、当時皇太子だった英国王エドワード8世が高松市の栗林公園に植樹した「お手植え松」が今年で100周年を迎えることから、香川県は17日に同公園で記念式典を開催する。在大阪英国総領事らが出席し、長年にわたる日英両国の親交が一層深まることを祈念する。


植樹100周年を迎えたエドワード8世の松(左から2本目)。昭和天皇のお手植え松(同4本目)などと共に来園者を迎えてくれる=香川県高松市、栗林公園

植樹100周年を迎えたエドワード8世の松(左から2本目)。昭和天皇のお手植え松(同4本目)などと共に来園者を迎えてくれる=香川県高松市、栗林公園


 エドワード8世は、9月8日に亡くなったエリザベス女王の先々代国王で伯父に当たる。36年に即位したが、離婚歴のある米国人女性との「王冠を懸けた恋」の末、1年足らずで退位した。
 栗林公園を訪れたのは、皇太子時代の22年5月で、公園の北庭にクロマツを植樹した。四国新聞の前身の香川新報や四国民報の紙面によると、エドワード8世は植樹のほか、園内を散策し、池のコイに餌をやるなどして楽しんだという。
 エドワード8世の松は、昭和天皇が皇太子時代に植樹された「お手植え松」などと共に、計5本が今も健在。今年で植樹100周年となることから、香川県はキャロリン・デービッドソン在大阪英国総領事を招き、記念式典を17日午後1時から公園北庭で開く。式典には池田知事らも出席する。
 香川県は式典を契機に、英国と香川、日本の交流が一層活発になることを期待。香川県交流推進課は「栗林公園の知名度やブランド力の向上にもつながれば」としている。

(四国新聞・2022/10/09掲載)



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