ベートーベンの交響曲第9番を歌い上げる「かがわ第九2022」が18日、香川県高松市玉藻町のレクザムホールで開かれる。新型コロナウイルスの影響で2年間休止していたが、30年以上の歴史を誇る香川の伝統行事が復活。第一線で活躍する香川ゆかりのソリストと県民らでつくる合唱団が心を一つに歓喜の歌声を高らかに響かせる。


指揮者の指導で練習に取り組む合唱団のメンバー=香川県高松市屋島西町、穴吹学園ホール

指揮者の指導で練習に取り組む合唱団のメンバー=香川県高松市屋島西町、穴吹学園ホール


 「かがわ第九」は1987年に「5000人の第九演奏会」としてスタート。34回目となる今回は「かがわ文化芸術祭2022」の主催公演として感染症対策を施した上で実施する。第九の前には18年度の県文化芸術新人賞を受賞した岡昭宏さん(バリトン)の記念ステージも行う。
 合唱団は公募で集まった小学生から社会人までの約100人。10月から県内2会場で週1回の練習を重ねており、本番では第4楽章の「歓喜の歌」をドイツ語で歌い上げる。
 11月26日は高松市の穴吹学園ホールで初の全体練習を行い、国内外で活躍する指揮者・松下京介さん(さぬき市出身)の指導で合唱のテンポや響きを入念に確認。松下さんは「コロナ禍を経てようやく歌えるという出演者の熱い思いを感じた。本番は会場が一つになるような演奏を届けたい」と意気込んだ。
 ソリストは岡さんと高橋薫子さん(ソプラノ)、山下牧子さん(アルト)、若井健司さん(テノール)の4人で、県文化芸術選奨受賞者を中心に選出。管弦楽は高松交響楽団に県外で活躍するプロ奏者が加わる。
 午後4時開演。入場料は一般2500円ほか。問い合わせは県民ホールサービスセンター、電話087-823-5023。

(四国新聞・2022/12/14掲載)



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