香川県三豊市財田町の萬福寺(金山俊弘住職)の境内にあるフジ棚で、薄紫色の花房がカーテンのように垂れ下がり、訪れる人の目を楽しませている。フジの開花時期は年々早まっていて今月上旬から一気に咲き進み、昨年より約1週間早く満開となった。見頃は今週末までという。


薄紫色の花房がカーテンのように垂れ下がるフジ棚=香川県三豊市財田町、萬福寺

薄紫色の花房がカーテンのように垂れ下がるフジ棚=香川県三豊市財田町、萬福寺


 「藤寺」として知られる同寺のフジは樹齢60年ほどで、約100平方メートルのフジ棚いっぱいに枝を伸ばしている。淡い紫色の「三尺藤」は花房が長いもので1メートル以上垂れ下がるが、今年は「丈が短く、70センチくらい。花も少なめ」(同寺)。それでも見応えは十分で、財田川の川面を渡る風に涼しげに揺れ、優雅な雰囲気を醸し出している。
 濃い紫色の花が鮮やかな「八重黒龍」のほか、白やピンク色の花をつける種類も彩りを添え、ほのかな甘い香りを漂わせる。初めて訪れた高松市東山崎町の岩崎亜美さん(28)は「いろいろな種類のフジがあって、見ていて楽しい」と話し、熱心に写真を撮影していた。
 同寺は山門の前に駐車場が約25台分あり、境内には自由に出入りできる。

(四国新聞・2023/04/21掲載)



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