淡い花々、春らんまん フジ見頃 山々に映えるピンク色 坂出・慈雲院 境内彩る
香川県坂出市王越町の寺院・慈雲院(川井英昭住職)境内で、ピンク色の花を付けたフジの木が見頃を迎えている。緑の山々の中に映える色鮮やかな花が、参拝客らの目を楽しませている。
川井住職によると、同院のフジは40年以上前に地元住民から「変わった色の花が咲くフジがある」と1本の寄贈を受けた。フジの花は薄い紫や白色のものが多く、紫の花の色素が落ちた変異種であるピンクは珍しいという。
同院のフジの木は高さ約2メートルで、枝は直径約5メートルの範囲に広がってる。今年は春先に暖かい日が続いたため、例年より1週間から10日早い今月10日過ぎに開花が始まった。今が花の盛りで、今月いっぱい観賞できそう。
友人とともに見学に訪れた同市本町の女性(80)は「ピンク色に春の雰囲気を感じる。珍しい花の色が楽しめた」と喜んでいた。川井住職は「長く大切に守ってきた寺院のシンボルツリーを、ぜひ一度見に来てほしい」と呼びかけている。
(四国新聞・2023/04/22掲載)