香川県東かがわ市松原の白鳥神社(猪熊兼年宮司)で開かれる春祭りに合わせて、同神社で4、5の両日、「だんじり子供歌舞伎」が奉納上演される。出演する子どもたちは本番が間近に迫る中、だんじりの舞台上で最高のパフォーマンスを披露しようと、熱の入った稽古に励んでいる。


間近に迫った本番に向けて、稽古に励む子どもたち=東かがわ市松原、白鳥神社参集所


 同歌舞伎は江戸時代末期が起源とされる。戦後間もなく途絶えたが、1992年に保存会(橋本守会長)が結成され、翌93年に復活。31回目(28、29回目は新型コロナウイルスの影響で中止)の今年は、市内の児童を中心に小学2~6年の男女7人が出演する。
 今年の演目は「絵本太功記十段目『尼崎の段』」。本能寺の変で織田信長を討った後、豊臣秀吉に敗れた明智光秀の「三日天下」が題材で、4年ぶりの上演。光秀の母親が隠居している尼崎が舞台で、光秀、母親、光秀の息子らの揺れ動く心情を描く。
 子どもたちは昨年9月から稽古を重ねてきた。4月30日は同神社参集所で、本番と同じ衣装で通し稽古を実施。子どもたちは独特の言い回しや一連の流れを確認し、本番に備えた。
 光秀を演じる橋本光さん(11)=白鳥小6年=は「せりふを覚えるのが大変だった。本番は緊張すると思うけど、練習してきたことをしっかり出したい」ときっぱり。光秀の妻役を務める池田真緒さん(9)=引田小4年=は「見に来てくれた人にすごいと思ってもらえるように頑張りたい」と意気込んでいた。
 同神社の春祭りは4~6日に開かれ、子供歌舞伎は4、5の両日、いずれも午後1時半から上演される。観覧無料。

(四国新聞・2023/05/03掲載)



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