香川県木田郡三木町内で昨秋、体が真っ白な毛で覆われたタヌキが見つかった。発見時は衰弱した状態で、同町内で約半年間の療養を経て元気に回復し、先月中旬にしろとり動物園(東かがわ市)に引き渡された。


三木町内で見つかった白いタヌキ

三木町内で見つかった白いタヌキ


 発見したのは、飲食店を経営する三野克久さん(80)。昨年11月、店の敷地内でぐったりと横たわっているのを見つけ、保護した。三野さんによると、当時しっぽの毛は抜け落ち、立ち上がることができないほど弱っていたという。
 同動物園によると、体長約23センチ、体重1・3キロの雌の子ダヌキ(推定2歳)。色素が減少して白くなる白変種で、耳など体の一部には黒い毛が残っている。体が白いことで目立ち、外敵に狙われやすくなるため、自然界で生き残るのは難しくなるとされ、松村一史副園長(39)は「県内で白いタヌキを見たのは、ここ10年で初めて」と話していた。
 健康状態は良好で、餌をよく食べ、しっぽにはうっすらと産毛も生えてきている。同園で飼育する7匹のタヌキと一緒に暮らせるように慣らしを進めており、順調にいけば今月半ばから一般公開する予定。名前は、三野さんが保護した時に名付けた「ぶんぶく」をそのまま使用するそうで、三野さんは「公開になったら、仲間と元気にしている姿を見に行きたい」と“再会”を待望していた。

(四国新聞・2023/06/06掲載)


しろとり動物園



関連情報