ペットボトルのキャップだけで仕上げた色鮮やかで立体的に見える動物や幾何学模様、肖像画などのアート作品が並ぶ展覧会が、香川県小豆郡土庄町のFine Port Gallery(ファイン・ポート・ギャラリー)で開かれている。来館者は動物などのユニークなポーズや表情、角度や距離によって見え方が変化する作品に驚きの声を上げながら熱心に見入っている。25日まで。


ペットボトルのキャップで表現したアート作品に見入る来館者=香川県小豆郡土庄町、ファイン・ポート・ギャラリー

ペットボトルのキャップで表現したアート作品に見入る来館者=香川県小豆郡土庄町、ファイン・ポート・ギャラリー


 ギャラリーは昨年7月、地元有志が地域活性化を目的に王子前漁港近くにある古い倉庫を改装してオープン。島内や国内外のアーティストによる企画展のほか、ミニコンサートなどのイベントを開催している。
 展覧会は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に対する意識を高めてもらおうと企画。札幌市出身で2013年に土庄町に移住したアーティスト・小柳屋ロドリゲス善吉さん(68)=本名・小柳善昭=が17年から地元で集めたペットボトルキャップを使って制作した作品のうち15点を展示している。
 「春の息吹き」は濃淡の異なる緑色のキャップを中心にした幾何学的な模様の作品。潤いのある春の野山をイメージして仕上げたという。「空飛ぶペンギン」は青い台紙の上に白、黒、赤、オレンジのキャップでペンギンが勢いよく羽ばたく様子を表現している。
 小柳さんは「1960年代のポップアートが大好きで思い浮かんだイメージを大切にしながら、色合いや並びには計算を尽くした。気軽に楽しんでもらえれば」と話している。
 開館は午前9時~午後5時。火曜休館。入館無料。問い合わせは同ギャラリー0879-62-2121。

(四国新聞・2023/06/17掲載)


Fine Port Gallery(Instagram)



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