国の特別名勝・栗林公園(高松市栗林町)で、花の半分が赤色、もう半分が黄色の珍しいツートンカラーのスイレンが咲いている。園内に約200株あるスイレンのうち、1株の花が鮮やかな2色に色づき、来園者の目を楽しませている。


赤色と黄色の2色に色づくスイレンの花=高松市栗林町、栗林公園

赤色と黄色の2色に色づくスイレンの花=高松市栗林町、栗林公園


 商工奨励館西側の芙蓉沼(ふようしょう)で咲いており、6年前に初確認されて以降、毎年見つかっているという。県農業試験場によると、遺伝子の突然変異で、同一個体の中に遺伝子型の異なる組織が共存する「キメラ」と呼ばれる個体の可能性が考えられる。
 同園には朝から、陽光に映えるツートンカラーのスイレンを写真に収める地元住民や観光客の姿が。6日に訪れた綾川町滝宮の会社員、篠原修三さん(71)は数十年にわたって同園で花の写真を撮影しているというが、「2色のスイレンを見たのは初めてでびっくり。花好きとして本当にうれしい」と話した。
 スイレンは3日間ほど開花してしぼんだ後、別の個体が咲くという。同園の担当者は「毎回きれいなツートンカラーになるとは限らず、見ることができたらラッキー。昼過ぎには閉じてしまうため、観賞は午前中がお勧め」としている。見頃は10月末頃まで。

(四国新聞・2023/07/08掲載)



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