香川と徳島の県境に位置する四国霊場66番札所・雲辺寺(徳島県三好市、淵川敬心住職)でアジサイが見頃を迎え、青や紫、ピンクの鮮やかな花が参拝者らを楽しませている。今年は花をモチーフに季節限定の「紫陽花(あじさい)の御朱印」を初めて作成。寺が持ち手の幸福を祈願している品とあって、参拝者から好評を得ている。


見頃を迎えたアジサイ=徳島県三好市、雲辺寺


 同寺は四国霊場の中で最も高い標高927メートルの雲辺寺山山頂にあり、「四国高野」とも呼ばれている。気温は平地と比べて5~7度低いため、境内に自生する約3万株のアジサイは今年も7月初旬から咲き始めた。寺によると、ロープウエー山麓駅から毘沙門展望館までの参道や石像の五百羅漢周辺はこれから見頃を迎える。花持ちが良く、見頃は7月いっぱいまで続くという。


和紙のちぎり絵でアジサイを描いた季節限定「紫陽花の御朱印」。右は花を印刷したスタンプバージョン


 紫陽花の御朱印は縦約20センチ、横約15センチのサイズ。観音菩薩の別名とされる「大悲殿」の文字の下部などにちぎった和紙を貼り合わせてアジサイをデザインしている。アジサイを印刷したスタンプタイプもある。

 アジサイの花は、リラックス効果とともに婦人病予防になるとの言い伝えがあるという。企画した淵川祐胤副住職(33)は「参拝者に幸福が訪れるよう祈願している」と話した。数に限りがあるため、予約・問い合わせは同寺〈0883(74)0066〉。

(四国新聞・2019/07/17掲載)

雲辺寺


所在地 徳島県三好市池田町白地763-2
TEL 0883-74-0066


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