夏のレジャーシーズンがやってきた。21日からは大半の学校で待望の夏休みが始まる。家族や友人らと海水浴やキャンプなどに出かけ、楽しい思い出をつくってみては。四国内の人気スポットを紹介する。なお、新型コロナウイルスの感染者が増加しており、対策はお忘れなく。

女木島海水浴場(高松市女木町)

 高松港の沖合に位置する女木島。水質が良く、弧を描く美しい砂浜が有名な海水浴場で、環境省指定の「快水浴場百選」に選ばれている。標高188メートルの山頂にある鷲ケ峰展望台から望む瀬戸内海の多島美は圧巻。島内にあるアート作品を鑑賞したり、鷲ケ峰中腹にある鬼ケ島大洞窟を訪ねたりするのもお勧めだ。
 8月5、6日には、2年に1度開かれる住吉神社の大祭があり、6日の本祭りでは太鼓台を担いだまま海に突入する勇壮な場面を間近で楽しめる。
 【メモ】高松港からフェリーで約20分、女木港から徒歩で約10分。問い合わせは鬼ケ島観光協会〈087-840-9055〉。


津田の松原海水浴場(さぬき市津田町)

 約3千本の松の群生が約1キロにわたって続き、白い砂浜とのコントラストが目を引く県内有数の海水浴場。沖合で休憩するための浮島やシャワー室が設置されるほか、新型コロナウイルスの影響で取りやめていた海の家も4年ぶりに開設する。たくさんの松が立ち並ぶ中、豊かな自然を感じながら散策を楽しむのも一興。8月19日には約600発の花火が夜空を彩る「津田まつり」が予定されている。イルカと触れ合える日本ドルフィンセンターもほど近い。
 【メモ】高松自動車道津田東ICから車で約10分。JR高徳線讃岐津田駅から徒歩約10分。問い合わせは市商工観光課〈087-894-1114〉。


海開きを迎え、歓声を上げながら海に駆け込む児童たち=2023年7月6日、さぬき市津田町の津田の松原海水浴場

海開きを迎え、歓声を上げながら海に駆け込む児童たち=2023年7月6日、さぬき市津田町の津田の松原海水浴場


竜王山・大滝山(高松市塩江町)

 香川と徳島の県境に連なる讃岐山脈を代表する山で、竜王山の標高は県内最高峰の1059メートル、大滝山は3番目の高さの946メートル。山頂付近にはブナの原生林が残り、登山道を歩きながら雄大な自然を満喫できる。キャンプ場があるほか、麓の塩江温泉郷で湯に漬かってリフレッシュするのもお勧め。8月26日には、4年ぶりに「塩江温泉まつり」を開催。ステージイベントやもの作り体験などがあるほか、午後8時からは約700発の花火を打ち上げる。
 【メモ】高松自動車道高松西ICから車で約50分。問い合わせは塩江温泉観光協会〈087-893-0148〉。


琴弾地海水浴場(直島町)

 島の南部に位置する海水浴場。白い砂浜が弧を描くように広がり、穏やかな波が打ち寄せる。例年大勢の家族連れらでにぎわい、隣接するふるさと海の家「つつじ荘」では、宿泊のほか、コインシャワーやカフェも利用できる。近くにはベネッセハウス、地中美術館などの人気スポットも多く集まり、現代アートの島としての魅力も楽しめる。心地良い潮風を感じながら、島内を自転車で巡ったり、ゆっくりと散策したりするのもお勧めだ。
 【メモ】高松港から宮浦港行きフェリーで約1時間。港から町営バスで「つつじ荘」下車すぐ。問い合わせは町観光協会〈087-892-2299〉。


休暇村讃岐五色台キャンプ場(坂出市大屋冨町)

 五色台山頂の豊かな自然に囲まれたキャンプ場。1区画約100平方メートルのオートキャンプサイトを33区画持ち、テントを張るだけでなく車の駐車も可能。うち4区画は常設テントを設置しており、初心者も利用しやすい。周囲には約2キロの遊歩道があり、自然観察にもぴったり。宿泊以外にも気軽にバーベキューが楽しめるよう、道具のレンタルと食材がセットの「手ぶらで日帰りBBQプラン」も用意。休暇村本館には、瀬戸内の多島美を一望できる展望大浴場やプール(8月31日まで)もある。ネット予約は24時間対応。
 【メモ】高松自動車道高松檀紙、坂出各ICから車で約40分。問い合わせは休暇村讃岐五色台本館〈0877-47-0231〉。


飯野山(丸亀市・坂出市)

 標高422メートル。「讃岐富士」と呼ばれ、県民の心を癒やす里山として親しまれている。登山口は丸亀市飯野町と飯山町、坂出市の計3カ所あり、讃岐平野や丸亀城、瀬戸内海を一望しながら、1時間程度で山頂にたどり着ける手軽さも人気の一つとなっている。
 中でも飯野町からのルートは、時間をかければ幼児や高齢者でも無理なく登ることができるコース。4、5合目では丸亀平野や象頭山、6合目では讃岐山脈、9合目では瀬戸大橋などが望め、讃岐平野を360度楽しむことができる。登山口周辺には約70台収容の駐車場もある。
 【メモ】丸亀市飯野町の登山口までは高松自動車道坂出ICから車で約10分。問い合わせは丸亀市観光協会〈0877-22-0331〉。


オリーブビーチ(小豆島町西村)

 小豆島最大の海水浴場。内海湾に面した国道436号沿いにあり、周囲の山々の緑や沖合を船がゆっくりと航行する様子が心を和ませる。全長約700メートルの砂浜には海の家が並び、シーカヤックやスタンドアップパドルボード(SUP)の貸し出しなどを行っている。7月20日には内海湾の魚などを集めた子ども向けのミニ水族館が設けられる。遊泳期間は8月末まで。ギリシャ風車がシンボルの観光スポット「小豆島オリーブ公園」から近く、対岸の田浦半島には小豆島出身の作家・壺井栄ゆかりの観光施設「二十四の瞳映画村」や「岬の分教場」がある。
 【メモ】高松港からフェリーなどで小豆島へ。車で池田港から約10分、土庄港から約20分。問い合わせはプチホテル「サザンモースト」〈0879-82-5878〉。


オリーブビーチ沖でSUPを楽しむ家族連れら=2022年5月29日、小豆島町西村

オリーブビーチ沖でSUPを楽しむ家族連れら=2022年5月29日、小豆島町西村


TaTuTa(タツタ)の森(綾川町枌所東)

 柏原渓谷の棚田跡地などに整備された町営キャンプ場。綾川上流にあり、常時川のせせらぎが楽しめる。テラスにバーベキューコンロがあるコテージ(最大定員8人)7棟は、室内に温泉水のユニットバスやトイレ、ベッドを備えている。団体用には研修棟(同30人)もある。川岸に沿って並ぶバンガローは5棟。テントサイトが14区画、日帰り客向けのデイサイト14区画も設置。寝袋やバーベキューコンロなどはレンタルも可能。3カ月前から電話予約できる。ペット不可。受け付けは午前8時半~午後5時。
 【メモ】高松自動車道高松檀紙ICから車で約45分、府中湖スマートICから約40分。問い合わせは柏原渓谷キャンプ村〈087-878-3340〉。


父母ケ浜(三豊市仁尾町)

 「天空の鏡」「日本のウユニ塩湖」と呼ばれ、美しい写真が撮れる絶景スポット。南北約1キロの海岸は干潮時に最大で約400メートル沖まで干潟が現れ、潮だまりに風景や人物が鏡のように映り込む。風がなく、干潮と日の入りが重なる時間帯がシャッターチャンス。夏は海水浴場としてもにぎわう。周辺には飲食店や土産物店が続々とオープン。沖合にある無人島の大蔦島へは渡船が運航しており、海のレジャーやキャンプを楽しめる。最新情報は市観光交流局のホームページ。
 【メモ】高松自動車道さぬき豊中ICから車で約20分。JR詫間駅から市コミュニティーバスで約20分(日曜、祝日は運休)。駐車場は周辺に約350台分。問い合わせは市観光交流局〈0875-56-5880〉。


一の宮公園(観音寺市豊浜町)

 「恋人の聖地」に認定されている夕日の名所。遠浅の海水浴場で、海岸線のヤシ並木が南国ムードを漂わせ、リゾート気分に浸れる。園内にはキャンプ場、テニスコートなどがあり、バーベキューも楽しめる。キャンプ場の使用料は中学生以上350円、テント持ち込み料700円。海水浴場はシャワー使用不可。監視員がおらず、市は「遊泳する場合は十分注意を」と呼びかけている。
 【メモ】高松自動車道大野原ICから車で3分。JR豊浜駅から徒歩12分。問い合わせは市豊浜コミュニティセンター海の家〈0875-52-6640〉。


国営讃岐まんのう公園(まんのう町吉野)

 国の名勝・満濃池に隣接し、自然豊富な約350ヘクタールの国営公園。8月13日までサマーフェスタを開催しており、約6千本の緑葉のコキア、8品種約1万本のヒマワリが来園者を出迎えるほか、段ボールクラフトや紙飛行機作りなどの各種教室が企画されている。7月22日から8月6日までは、カブトムシを近くで観察できるカブト虫ランドがオープン。また8月5日から13日までは開園時間を午後9時まで延長し、コキアのライトアップを実施する。ただし同6時以降の入り口は、北口のみとなる。
 【メモ】高松自動車道善通寺ICから車で約25分。問い合わせは同公園管理センター〈0877-79-1700〉。


暗闇に幻想的に浮かび上がるコキア=2022年8月4日、まんのう町吉野の国営讃岐まんのう公園

暗闇に幻想的に浮かび上がるコキア=2022年8月4日、まんのう町吉野の国営讃岐まんのう公園


(四国新聞・2023/07/19掲載)


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