香川県産フルーツのおいしさを広く知ってもらおうと、高松商業高校(香川県高松市松島町、山本主税校長)の英語実務科3年生らが、県オリジナル品種のイチゴ・さぬきひめを使った土産用菓子「さぬきひめの雫(しずく)」を開発、綾川町滝宮の道の駅滝宮で販売をスタートした。生徒は「香川土産と言えばこれ、と言われるほど長く愛される商品になれば」と期待している。


自分たちが企画、開発に携わったゴーフレットの店頭販売に参加する高松商業高生=香川県綾川町滝宮、道の駅滝宮

自分たちが企画、開発に携わったゴーフレットの店頭販売に参加する高松商業高生=香川県綾川町滝宮、道の駅滝宮


 商品開発は、さまざまな社会問題の中から生徒自らが興味あるテーマを選択して学ぶ学習「総合的な探求の時間」の一環。同科3年の荒元咲蘭(さら)さん(17)、池田理那さん(18)、川西里奈さん(17)、大嶌来実(くるみ)さん(17)のグループは、自分たちの生まれ育った地域について知ろうと、県産の農産物などについて学習を進めた。そこで学んだ県産品のおいしさを全国にPRする手段として昨年12月、土産用品の開発を企画。土産用の菓子製造などを行っているツジセイ製菓(高松市)と、共同で製品化を進めてきた。
 クラスメートへアンケートを取り、同社とも協議した結果、綾川町産さぬきひめの果汁粉末をクリームに混ぜたゴーフレットを作ることに。パッケージは生徒がデザインした3案の中から、高松空港など3カ所で街頭インタビューを行って決定した。約7カ月間にわたり試行錯誤を繰り返した結果、ようやく商品が完成し、同道の駅で取り扱ってもらえることになった。


高松商業高生が企画、開発に携わったゴーフレット「さぬきひめの雫」

高松商業高生が企画、開発に携わったゴーフレット「さぬきひめの雫」


 販売は7月29日にスタートし、初日は生徒4人も駆け付け、店頭販売に参加。来場者に「私たちが作ったゴーフル、いかがですか」などと積極的に声をかけ、売り込んでいた。4人は「さっぱりとした甘さで、納得の商品に仕上がった。製品化は大変だったが、この商品で香川の魅力発信につながればうれしい」と話した。
 ゴーフレットは10枚入り680円。同道の駅のほか、今秋には高松空港などでも販売する予定。収益の一部は、子ども食堂支援のため、高松子ども食堂ネットワークに寄付する。

(四国新聞・2023/08/04掲載)



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