香川県高松市屋島東町の屋島山上交流拠点施設「やしまーる」で、5日の開館1周年に合わせたアートプロジェクト「あいうえおはな」が開かれている。「ずっと仲良し」「あしたも笑顔」など、地元の小中学生や家族連れらの願いや思いを花の形にした色とりどりの光のアート作品約200個が屋外に展示され、夜になると優しい光を放つ“花畑”が山上を彩っている。6日まで。


優しい光を放つ花の形をしたアート作品=香川県高松市屋島東町、屋島山上交流拠点施設

優しい光を放つ花の形をしたアート作品=香川県高松市屋島東町、屋島山上交流拠点施設


 同施設には7月末現在で約19万人が来場。今回のアートプロジェクトは、これまでの来場や運営協力への感謝の気持ちを表すとともに、公共空間を文化施設として活用しようと他県の公共施設2カ所と連携して取り組んでいる。
 「あいうえおはな」は、京都市の美術家高橋匡太さんが手がけるアートで、それぞれの願いや思いを平仮名7文字で表した「まほうのことば」がポイント。それぞれの文字にはあらかじめ決まった色が割り当てられており、その色の短冊で7枚の花びらを作り、ソーラーライトに取り付けて作品を完成させる。


ワークショップでアート作品作りに取り組む中学生ら

ワークショップでアート作品作りに取り組む中学生ら


 今回の作品作りには、事前準備を含め市内を中心に中学生約80人が参加。自分たちの願いや思いのほか、事前に募った小学生ら約120人の言葉を作品に仕上げた。また、7月29、30の両日には同施設で高橋さんによるワークショップがあり、中学生たちが訪れた家族連れらの制作補助に当たった。
 広場に飾られた作品が伝えるまほうのことばは「みんな大好き」「世界の平和」のほか、「おやついっぱい」「にんじんまんば」などさまざま。参加した紫雲中2年の鈴木心晴さん(13)は「良い感じに仕上げることができた。一つ一つ色が違うので、それぞれの意味を考えて楽しんでほしい」と話した。作品は日没ごろから点灯する。
 5日には同施設で1周年記念イベントを開催。マルシェやコンサート、現代サーカス、庵治石を使ったワークショップなどが多彩に行われる。問い合わせは同施設〈087-802-8466〉。

(四国新聞・2023/08/04掲載)



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