2022年に93歳で死去した彫刻家で香川大名誉教授、池川敏幸さんの作品を展示する「池川敏幸彫刻美術館 トシユキ・ヒロミメモリアル工房」(香川県木田郡三木町氷上)が8月、「池川彫刻美術館」と改称し、10月から開館日を倍増した。


池川敏幸さんの若い頃から晩年にいたるまで、数々の彫刻が並ぶ=三木町氷上、池川彫刻美術館


 同美術館は、池川さんのアトリエを改装して17年に開館。池川さんが大学生の時に愛媛県展に初出品し、知事賞に選ばれた「おんな」から、二科展で特選に輝いた「沖縄」、91歳の作品で遺作となった「おや」まで、池川さんが制作に捧げた生涯をたどる約150点を展示している。
 池川さんの次男・直(すなお)さん(65)は、これらの作品を保存・活用するため一般財団法人池川記念彫刻財団を設立。これに合わせ、従来第2、4土・日曜だった開館日を、年末年始を除く毎週土・日曜日とした。
 直さんは「開館日の拡大で、より多くの人、特に若者に父の作品を見てもらえれば」と話している。
 年内は同美術館に隣接するアトリエで、直さんが現在取り組んでいる「中野武営像」の制作過程が見学できる。像は来年、高松市の玉藻公園西門近くの緑地帯に設置する予定。
 問い合わせは同美術館、電話087-898-9798(開館日のみ)。

(四国新聞・2023/11/02掲載)



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