神戸市出身の切り絵作家・倪瑞良(にいみずよし)さん(74)の作品展が香川県高松市のサンポートホール高松市民ギャラリーで開かれている。アールヌーボーを代表するチェコ出身の画家・ミュシャの世界観を緻密な線で表現した力作が来場者を圧倒している。29日まで。



 倪さんはフランス留学をきっかけにミュシャに魅了されたという。今展は西陣織国際美術館(京都市)が主催。同館の蔦屋文二郎館長が、倪さんの作品の魅力を広めようと企画し、昨年11月から関西を中心に巡回展を開いている。
 会場には、黒い和紙に女性や花などを切り抜いた作品23点を展示。最大の作品は縦約1メートル、横約60センチで、1ミリにも満たない繊細な線が巡らされ、女性の優美さを際立たせている。このほか、倪さんの作品を基に製作した西陣織10点も紹介している。
 同館推進本部長の田端一成さんは「西洋と東洋が融合したような作風を楽しんでほしい」と話している。

(四国新聞・2024/01/27掲載)



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