かがわの老舗 レトロを歩く=三友堂(香川県高松市片原町) 1872(明治5)年創業 干し柿の甘み広がる「木守」
廃藩置県によって職を失った3人の高松藩士で1872(明治5)年に創業した和菓子店「三友堂」(香川県高松市片原町)。高松市民なら、一度は三友堂の和菓子を食べたことがある人は多いのではないだろうか。
中でも店の「顔」といえるのが、麩(ふ)焼きせんべいで干し柿のようかんを挟み、せんべいに和三盆糖を溶かした蜜を塗った「木守(きまもり)」(1枚162円)。一口食べれば、せんべいの香ばしさと干し柿の甘みが広がる。千利休が愛し、高松松平家に献上された銘茶器の名前になぞらえて作ったという逸話が残る。
和三盆糖をあられ状にした打ち菓子「霰(あられ)三盆糖」(袋入り626円~)は創業当時から販売を続けている。一方で、紅茶味の和三盆糖やバレンタインデーなど季節に合わせて作るかわいらしい生菓子も若い人らに人気。伝統を守りながらも進化を続けている。
(四国新聞・2024/01/28掲載)
三友堂
所在地 | 香川県高松市片原町1-22 |
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営業時間 | 午前9時~午後6時30分 |
定休日 | 元日 |
TEL | 087-851-2258 |