香川の老舗は「食」以外にもある。伝統的工芸品の「組手障子」を手がける森本建具店(香川県高松市三谷町)は、1946(昭和21)年創業で、3代目の森本隆社長(58)は伝統に革新を加えたもの作りを続ける。


組手の技法を取り入れた木製雑貨

組手の技法を取り入れた木製雑貨


 組手は、数ミリほどの木片をくぎやのりを使わずに組み上げ、幾何学模様をつくる建具の技法。ただ、住宅の洋風化が進んだことで、職人の活躍の場は徐々に限られるようになった。
 そこで30代後半から始めたのが組手の技法を取り入れた木製雑貨作り。木をらせん状に組み上げた小物入れ(550円~)や、コースター(3500円~)などが代名詞となっている。


「守るだけでなく時代に即した変化を」と話す3代目社長の森本隆さん

「守るだけでなく時代に即した変化を」と話す3代目社長の森本隆さん


 木製雑貨で組手の認知度が上がり、建具の注文も増えてきたという。「守るだけでなく時代に即した変化を」と森本社長。雑貨はアンテナショップ「TASUKI―Int.」(同市番町)などで扱っている。

(四国新聞・2024/02/11掲載)

森本建具店


所在地 香川県高松市三谷町176-1
営業時間 午前8時~午後5時
定休日 日、祝日
TEL 087-864-8872


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