香川県高松市を拠点に活動する瀬戸フィルハーモニー交響楽団の第40回定期演奏会が17日、同市玉藻町のレクザムホール小ホールで開かれる。節目となる今回はローマの壮大な歴史と風景を想起させるレスピーギの「ローマ三部作」。昨年12月にミュージック・アドバイザーに就任した大友直人さんのタクトで華々しい楽曲の魅力を引き出す。


瀬戸フィルハーモニー交響楽団


 三部作はイタリアの作曲家レスピーギがローマの魅力を表現した交響詩で「噴水」「祭り」「松」がある。吹奏楽で演奏されることが多く、県内ではオーケストラが全曲演奏するのは珍しいという。
 プログラム冒頭の「噴水」はローマにある四つの噴水の夜明けから夕暮れまでの情景を描写。「祭り」は古代から現代にかけての多彩な祭りを音楽で再現する。「松」はローマ帝国時代の栄光に思いをはせて作られた曲といい、軍隊の凱旋(がいせん)を思わせる終盤の壮大な響きが聴きどころ。
 国内外で活躍する大友さんはアドバイザー就任後初の指揮となる。今回は原曲を忠実に再現しており、オケでは珍しいオルガンやマンドリンを用いるほか、打楽器奏者が約10人並ぶにぎやかな編成に。客席2階にも管楽器奏者を配置し、さまざまな方向から音が鳴り響く演出も取り入れる。編成人数は約100人。
 同楽団の宮崎節二業務執行理事は「どの曲も聴きやすく、若い人にも管弦楽の魅力が伝われば。今後は大友さんのアドバイスでさらにステップアップしたい」と話している。
 午後2時開演。入場料はS席4千円ほか。問い合わせは瀬戸フィルハーモニー交響楽団、電話087-822-5540。

(四国新聞・2024/03/01掲載)


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