ライトアップで“満開” 綾川・堀池のしだれ桜と棚田 香川県が初の試み、きょうまで
香川県綾歌郡綾川町西分地区のシンボルとして親しまれている「堀池のしだれ桜」と、その周辺にある堂谷東の棚田のライトアップイベントが22日、始まった。四分咲きの桜の木がピンクの光に照らされて鮮やかに浮かび上がり、棚田の景観とともに幻想的な雰囲気を生み出した。23日まで。
夜景に鮮やかに浮かび上がるライトアップされた「堀池のしだれ桜」＝香川県綾歌郡綾川町西分
堀池のしだれ桜は西分公民館南方約500メートルの民家の庭先にあり、1975年に植えられたエドヒガン。高さ約12メートル、枝は直径約16メートルの範囲で傘のように広がり、開花期には大勢の来場者を迎える。桜の北側にある堂谷東の棚田は2022年2月、香川県から「さぬきの棚田20選」の一つに選定された。
ライトアップは、県が棚田を中心とした農村地域の交流人口を増やし、関心を持ってもらうことで保全につなげようと、今年初めて企画した。発光ダイオード（LED）投光器で照射した桜の木は、まるで“満開”の様相。棚田のあぜ沿い約3キロにわたり、約900個のキャンドルライトも配置した。
この日、午後5時半からしだれ桜近くでオープニング式典があり、県の尾崎英司農政水産部長らが点灯ボタンを押してライトアップがスタートした。母親と訪れた川東小2年生の児童（8）は「初めて見に来たが、大きく広がった枝にピンクのライトが照らされてとてもきれいだった」と喜んでいた。
点灯時間は午後5時半～9時。同時間帯、棚田エリアは通行止めとなる。23、24日午前9時からは、地元住民らでつくる「堀池のしだれ桜を守る会」が「桜まつり」も行う。しだれ桜は今月末ごろに見頃を迎える見通し。
（四国新聞・2024/03/23掲載）