香川県高松市の消しゴム版画作家大倉朗人の個展が、2日から同市のサンポートホール高松市民ギャラリーで開かれる。「夏を涼しむ」をテーマに、熱帯魚が泳ぐ水中の世界を表現した大作をはじめ、柔らかいタッチで描かれた動植物など約60点が並ぶ。8日まで。


「水中花のように」


 大倉は会社勤めの傍ら約10年前から制作に取り組み、県内や徳島県で個展を開いている。今年の県美術展覧会(県展)では2年連続で入選した。

 大倉の作品は、板状の消しゴムを彫って多数のパーツを作り、1枚の多色刷り版画を制作。細かい線や色の濃淡によって動植物の質感をリアルに描写している。

 今展のメイン「Aqua World1900」は熱帯魚やサンゴ礁を描いたコースター約2千枚を壁に貼り付け、水中の世界を表現。縦約1・6メートル、横約9メートルの大作で、カラフルな熱帯魚が海藻の間を生き生きと泳ぐ様子を描いている。このほか、オリーブやモモといった植物、果物に加え、男木島灯台などの爽やかな風景作品も並ぶ。

 大倉は「誰にでもできる、身近なアートの世界を楽しんで」と来場を呼び掛けている。

 サンポートホール高松の開館15周年記念事業として実施。観覧無料。2日は大倉によるギャラリートークがある。問い合わせは同ホール、電話087(825)5010。

夏を涼しむ・大倉朗人の消しゴム版画


会場 サンポートホール高松市民ギャラリー(香川県高松市サンポート2-1(高松シンボルタワーホール棟1階))
開催日時 8/2(金)~8/8(木)10:00~19:00(最終日は17:00まで)
料金 観覧無料
TEL 087-825-5010(サンポートホール高松)


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