来年4月に香川県香川郡直島町でオープン予定の新美術館の名称が「直島新美術館」に決まり、福武財団(同町)が31日、住民向けに開いた説明会で公表した。併せて新美術館のロゴマークもお披露目され、出席した住民58人は地域の新たなアート拠点の誕生に向けて期待を膨らませた。


直島新美術館のロゴマークについて説明する祖父江さん=香川県香川郡直島町、直島ホール

直島新美術館のロゴマークについて説明する祖父江さん=香川県香川郡直島町、直島ホール


 説明会では同財団の福武総一郎名誉理事長が、アジアで活躍するアーティストの代表作を取り上げることや、展示替えも随時行うことを紹介。名称について「『新』には最新の現代美術が並ぶという意味に加え、アートで離島を活性化させるという新しい価値観をさらに追究する意志を込めた」と述べた。
 ロゴマークは、地中美術館(同町)や豊島美術館(土庄町)も手がけたデザイン会社コズフィッシュ(東京)の祖父江慎代表が担当。拡大や縮小といった変化に耐え、伝わりやすい明朝体でデザインしたと説明した上で「多様性の時代の中で美術館が育ち、ロゴもそれに合わせて変化すればうれしい」と語った。
 出席した会社員多賀さん(38)は「名称やロゴの由来を聞いて美術館に親しみが湧いた。島内外の人が交流する拠点施設になれば」と話していた。
 新美術館は建築家の安藤忠雄さんが設計を手がけ、敷地面積6017平方メートルで地上1階、地下2階の構造。ギャラリーは地下に配置し、地上1階には瀬戸内海の風景が一望できるカフェを開設する。出展作家と作品は10月に発表予定。

(四国新聞・2024/06/01掲載)


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