クラフトビール、醸造メーカー増加 特産品使用で個性化 家飲み需要取り込む
全国的にクラフトビールが流行する中、香川県内でも醸造メーカーが増えている。2018年の酒税法改正で使用できる原料が拡大し、地元の特産を使ったビールが続々登場。料理との相性の良さが新型コロナウイルス下で広がった「家飲み需要」を取り込み、若者の「推し活需要」にマッチした個性的な商品も増加。日本ビアジャーナリスト協会(JBJC)の調査では、県内で稼働中の醸造所は17年4月の2軒から今年4月には10軒に上っている。
クラフトビールは、1990年代に流行した地ビールが名前を変えたもので、一般的に小規模な醸造所で作られる。JBJCによると、18年の酒税法改正により、副原料に香辛料や果実の使用が可能になり、地方で特産品を取り入れる動きが加速した。
丸亀市の「MIROC BEER」は、県産レモンやうどんを原料としたビールを展開。代表取締役の岩城知明さんは「身近な原料を使えるのはクラフトビールならでは」といい、県内の農家や飲食店とコラボした商品も手がける。
コロナ下の飲み会減少で量を飲まない人が増え、1杯をゆっくり飲んでもおいしい点も支持されるようになったという。高松市の「しろすずめ」は、時間の経過とともに味の変化が楽しめるビールをそろえる。代表社員の村石啓さんは「炭酸が抜けてぬるくなっても、注ぎたてとは違った風味が楽しめる製品づくりを意識している」と話す。
小豆島町の「まめまめビール」は、ビールと合う料理をホームページで紹介。「レモンを使った商品『しろまめまめ』に合わせて、揚げ物やカルパッチョはいかが」などと勧めており、料理との相乗効果に感動したという購入者も多い。
個性的なラベルや好みの味を探すことを楽しむ「推し活需要」にもマッチ。高松市の「オーロイブルーイング」では、県内のアーティストが手がけた盆栽や魚などのユニークなラベルの商品が並ぶ。交流サイト(SNS)で写真を発信する客も多く、県外から足を運ぶファンもいるという。
(四国新聞・2024/06/07掲載)
MIROC BEER
所在地 | 香川県丸亀市北平山町2丁目5-15 |
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営業時間 | 火~金:17:00~23:00 土日祝:14:00~23:00 ※フードラストオーダー 22:00 ※ドリンクラストオーダー 22:30 |
定休日 | 月曜日 |
TEL | 0877-43-7067 |
しろすずめ
所在地 | 香川県高松市多賀町2丁目17-11 |
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営業時間 | 平日 : 16:00~20:30 土日 : 11:00~20:30 ※L.O.20:00 |
定休日 | 木曜日 |
TEL |
090-3779-7589 |
まめまめビール
所在地 | 香川県小豆郡小豆島町坂手甲769 |
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営業時間 | 12:00-17:00 ( L.O16:30 ) |
定休日 | 火曜・水曜(季節変動あり) |
TEL | 0879-62-8670 |
オーロイブルーイング
所在地 | 香川県高松市内町3-4 |
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営業時間 | 水~月:13:00~21:00 |
(四国新聞・2024/06/07掲載)