1877(明治10)年創業の菓子店、宗家くつわ堂(香川県高松市兵庫町)。長く愛される看板商品「瓦せんべい」は、讃岐和三盆の製造過程でできる白下糖に小麦粉、卵などを混ぜ合わせた生地を、職人が丁寧に20分ほど手焼きする。硬い焼きと口の中で広がる素朴な甘みが特徴で、香川を代表する菓子の一つとして、土産人気も集める。


看板商品の瓦せんべいを焼き上げる職人=香川県高松市郷東町、西店工場

看板商品の瓦せんべいを焼き上げる職人=香川県高松市郷東町、西店工場


 玉藻城の瓦から着想したという伝統のせんべいだが、7代目の田村照夫社長(61)は「30年ほど前に小麦粉を変えた際、製法はそのままでも、長年のファンから『軟らかくなった』と。自分たちも分からないレベルだったので驚いた」と笑って振り返る。
 大きさは数センチ四方のミニに始まり、本物の瓦に近い「特々大」まで。菓子の種類は豊富で、暑い時季にはきなこや抹茶味の「和ぷりん」、冷やした「みかん大福」もお薦めだ。いずれも西店(高松市郷東町)の工場で製造している。


高松市兵庫町の本店と田村社長

高松市兵庫町の本店と田村社長


(四国新聞・2024/06/30掲載)

宗家くつわ堂


所在地 本店:香川県高松市兵庫町4-3
西店:香川県高松市郷東町574-1
営業時間 午前8時~午後6時
定休日 1月1日
TEL 本店:087-851-9280
西店:087-881-9280

宗家くつわ堂



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