日本ミシュランタイヤは4日、独自の指標「ミシュランキー」で評価した国内の宿泊施設を初めて発表した。最高位となるキー(鍵)三つの「3ミシュランキー」には東京都千代田区の「パレスホテル東京」や神奈川県箱根町の「強羅花壇」、京都市中京区の「HOTEL THE MITSUI KYOTO」など神奈川、京都、東京、三重4都府県の6施設を選んだ。


「2ミシュランキー」に選ばれたベネッセハウス=香川県香川郡直島町 ⓒベネッセハウス ミュージアム

「2ミシュランキー」に選ばれたベネッセハウス=香川県香川郡直島町 ⓒベネッセハウス ミュージアム


 香川県からは、香川県香川郡直島町の「ベネッセハウス」が四国の宿泊施設で唯一、3ミシュランキーに次ぐ「2ミシュランキー」に選ばれたほか、同町の「直島旅館ろ霞」が「1ミシュランキー」の評価を受けた。


「1ミシュランキー」に選ばれた直島旅館ろ霞(同館提供)

「1ミシュランキー」に選ばれた直島旅館ろ霞(同館提供)


 選定対象は、建築やインテリアデザイン、サービスの質、価格に見合った体験ができるなど、同社が設定した五つの評価基準を満たしている施設。「2ミシュランキー」は17施設、「1ミシュランキー」は85施設だった。その他「セレクテッド」として、135施設を公表した。
 都内での発表会で、ミシュランガイド・インターナショナルディレクターのグウェンダル・プレネックさんは「施設と地域の食など全てが一体となったホスピタリティーを経験できる」と語った。
 ベネッセハウスは「自然、建築、アートの共生」をコンセプトに、世界的建築家の安藤忠雄氏が設計したホテルと美術館の複合施設として1992年に開館。瀬戸大橋を望む高台や海辺の近く、美術館の中など立地やスタイルの異なる4棟からなり、各棟の周辺や客室に現代アート作品が点在する。国内だけでなく、海外からの宿泊客も多い。
 和風旅館の「ろ霞」は11室全てが露天風呂を備えたスイートルームで、2022年開業。「里山の風景」をコンセプトにした平屋建てで、ハーブや藻塩などをアクセントにした「現代和食」で瀬戸内の食材を堪能できるほか、若手の現代アート作家の作品を客室などに展示している。
 日本ミシュランタイヤは、レストランの格付け本「ミシュランガイド」の発刊で知られる。「ミシュランキー」は4月にフランスで公開され、日本は米国、スペイン、イタリアに次いで5カ国目。アジアでは初。
 他の「3ミシュランキー」施設は次の通り。
 ▽フォーシーズンズホテル東京大手町(東京都千代田区)▽ブルガリホテル東京(同中央区)▽アマネム(三重県志摩市)

(四国新聞・2024/07/05掲載)

ベネッセハウス


直島旅館ろ霞



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