かがわの老舗 レトロを歩く=一和堂工芸(香川県高松市屋島東町)1917(大正6)年創業 新たな発想で漆器を身近に
漆器の製造販売を手がけて100年余り。香川漆器伝統の盆やおわんのほか、新たな発想で日常使いが楽しめるおしゃれな食器などを数多く生み出している。
「山中漆器」で有名な石川県で修業を積んだ初代が高松市街に店を構え、戦後、屋島へ移転。素地に漆を塗り込む工程にこだわり、しっかりと手間をかけて光沢や耐久性に優れた商品作りを信条とする。
一方で、「核家族化が進む中、若者の『漆器離れ』に危機感を覚えた」と3代目の浅野道子社長(72)。手軽に使ってもらおうと、カラフルに塗ったコップを作成。3色から始まり、今では13色まで増えた。
その後も、香川漆器の5技法を用いキリンやウシなどの動物柄をデザインしたカップや、プレゼントとして人気のボールペンなどを開発。浅野社長は「漆器を身近に感じてもらえたらうれしい」と話す。
(四国新聞・2024/07/07掲載)
一和堂工芸
所在地 | 香川県高松市屋島東町1572 |
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営業時間 | 午前10時~午後5時 |
定休日 | 土、日曜、祝日 |
TEL | 087-841-1531 |