ノグチの彫刻まるで折り紙 県立ミュージアムで生誕120年記念展 子ども向け鑑賞会も
香川県高松市牟礼町で創作活動を行った世界的彫刻家イサム・ノグチ(1904~88年)の作品を紹介する「アートコレクション 生誕120年記念イサム・ノグチⅡ おりがみ」が、県立ミュージアム(同市玉藻町)で開かれている。薄いブロンズ板を組み合わせ、折り紙のように表現した作品からはノグチのユニークな想像力を感じ取ることができる。9月1日まで。
同館はノグチの生誕120年を記念し、年間を通じて5期にわたってテーマ展を開催。彫刻作品のほか公園の環境設計、照明のインテリアなどを手がけたノグチの多彩なアイデアに理解を深めてもらうのが狙い。今展は、芸術に親しんでもらう「夏休み子どもミュージアム」の一環。
会場には薄いブロンズ板を接合して動物や野菜などを想像させる彫刻3点を展示。「道化師のような高麗人参(こうらいにんじん)」(87年)は古来から薬用として珍重されてきた高麗人参がモチーフ。凹凸のある形は、滑稽(こっけい)な姿をした道化師の横顔にも見える。このほか、「リス」「中国袖」といった作品も並ぶ。
このほど、これらの彫刻を全身で表現しながら鑑賞する小学生向けのイベントがあった。リスの丸みのある形を寝転んで表したり、作品の形をまねして走り出すポーズをする児童もいた。
入場料は一般410円ほか。問い合わせは同館、電話087-822-0247。
(四国新聞・2024/08/22掲載)