香川県琴平町と日本航空(JAL)は、同社のスマートフォン向け旅行アプリを使った観光情報の発信を始めた。町内の人気エリアに加え、ツアーに組み込まれていないような歴史・観光スポットを地図上に掲載。スマホの位置情報と連動しており、現地を訪れて初めて詳しい情報を知ることができる仕組みになっているのが特徴だ。まち歩きを促し、滞在時間の延長や一層の観光振興を図る。


アプリでは各スポットの写真・動画を掲載。詳細な説明は現地を訪れると見ることができる


 活用する旅行アプリ「ittemi(イッテミ)」は、JALグループの商社JALUX(東京)が昨年1月にサービスを開始。「あそこ面白いから『行ってみ』れば」が名称の由来で、旅慣れた人が知る隠れた観光スポットの情報を発信。これまで奄美大島や石垣島などの離島が対象エリアとなっている。
 琴平町とJALは7月下旬、ittemiを活用したまちの魅力発信に関する連携協定を締結。金刀比羅宮の表参道沿いに加え、琴平、榎井、五條、象郷各地区のスポット約50カ所について8月末にアプリに掲載した。
 アプリでは、各スポットから連想される「天保の最新エンタメ」「天狗(てんぐ)になって守っています」「物語が通る分かれ道」などのキーワードと写真、動画を表示。旅行者が各スポットの半径150メートルに近づくことで隠された詳細情報を見られるようになるため自分で選んだり探したりしながら、まちを巡ってもらう考えだ。
 町観光商工課は「メジャーなスポットはもちろん、歴史の深い町の魅力により親しんでもらえれば」と期待。JALは「日常の延長線上にあるような、まちの歴史や文化に触れる旅を楽しんでほしい」としている。アプリは無料でダウンロードできる。

(四国新聞・2024/09/05掲載)


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