幻想空間と音楽で魅了 観月会開始、17日まで 坂出・香風園
坂出市民らの憩いの場・香風園(香川県坂出市本町)で13日、中秋の名月(今年は17日)に合わせた恒例の観月会が始まった。17日までの5日間、竹明かりなどでライトアップした幻想的な空間で日替わりの演奏会を開催し、来園者を楽しませる。
同園は、1910(明治43)年に築庭された市指定文化財。観月会は2001年から市観光協会が実施しており、期間中は開園時間を午後6時までから同8時半までに延長する。今回、同市の実業家の別邸だった翠松閣前や同園南側の道路沿いに、高齢者や障害者の介護事業などを手がける「ゆうりん」(高松市)が制作した約80本の竹明かりを並べたほか、ニシキゴイが戻った池のほとりなどに和傘を飾り付け、和の雰囲気を演出している。
16日までは午後6時から、2団体によるジャズや邦楽などの演奏会を実施。初日は坂出高校吹奏楽部と、県内を拠点に活動するポップスグループ・aFAKEctionのステージがあった。最終日の17日は午後7時から、国の重要無形文化財「長唄」の保持者「伝統長唄保存会」の構成員でもある今藤長由利さん(同市)らが邦楽を披露する。
市観光協会は「昼間とは表情の違う、夜の香風園の景色を楽しんでほしい」と来場を呼びかけている。入園無料。雨天時は西隣の市民ふれあい会館で演奏会を行う。問い合わせは坂出市観光協会〈0877-35-8428〉。
(四国新聞・2024/09/14掲載)