近世の宮廷音楽再現 高松の街×フランス古楽 第7回たかまつ国際古楽祭 27日から3日間 国内外の16人出演
主に18世紀以前の欧州の楽曲を当時の楽器と楽譜で演奏する「第7回たかまつ国際古楽祭」(同実行委主催)が、27日から29日まで香川県高松市を中心に開かれる。今回のテーマは「仏の古楽」。フランス語圏で学んだ演奏家が集い、当時の貴族がたしなんだ優美な響きを再現する。
古楽祭は高松市出身でフルートの前身、フラウト・トラベルソ奏者の柴田俊幸さん(ベルギー在住)が発起人となり、2017年から開催。今年のテーマ「仏(フランス)」は今夏にパリ五輪が開かれたことや、柴田さんの出身地が仏生山町であることにちなんだ。
主な出演者は同市出身のユーフォニアム奏者佐藤采香さんをはじめ、英国で長年活動してきた高松市出身のビオラ・ダ・ガンバ奏者森川麻子さん、フランス古楽の第一線で活躍するジローヌ・ゴーベールさんら16人が名を連ねる。
目玉は、28日午後5時半から高松市美術館エントランスホールであるガラ・コンサート。バロック舞踏のダンサーを含む14人が集い、ベルサイユ宮殿でルイ14世が楽しんだとされる音楽と踊りを再現する。佐藤さんも教会音楽で使用されていたヘビ型管楽器「セルパン」の音色を披露する。
仏生山町の円光寺である笙(しょう)とリュートのコンサート(27日午後8時)や、栗林公園掬月亭を会場にしたチェンバロ奏者中野振一郎さんのリサイタル(29日午後1時半)。いずれも歴史ある和の空間で16世紀ルネサンス~18世紀の調べが鳴り響く。
柴田さんは「ベルサイユ宮殿でどんな曲が流れていたかが分かるプログラム。故郷の街と組み合わせた古楽の舞台を楽しんでほしい」と話している。
入場料は公演によって異なり、ガラ・コンサートは一般4500円(前売り4千円)ほか。26日は讃岐おもちゃ美術館(大工町)でプレコンサートがある。詳細は同古楽祭のホームページ参照。問い合わせは実行委、電話080-5665-7050。
(四国新聞・2024/09/18掲載)