付属高松中3年の女子生徒2人が、ハンセン病の国立療養所、大島青松園がある大島(高松市庵治町)を紹介する「大島しまあるきMAP」を作った。小中学生でも関心を持てるようにと、かわいらしいイラストを多用。ハンセン病や療養所について説明したほか、手描きの地図で島の名所や絶景スポットをまとめた。2人は「一人でも多くの子どもが島を訪れるきっかけになれば」と話している。


大島のマップを作った付属高松中3年の平井愛美さん(左)と津田真帆さん=高松市内

大島のマップを作った付属高松中3年の平井愛美さん(左)と津田真帆さん=高松市内


 マップを作ったのは、津田真帆さん(15)と平井愛美さん(14)。今年1月に2人で大島を訪れた際に、海や自然の美しさに感動したのが活動を始めたきっかけ。その後、講演会や島で開かれる臨海学校にも参加。ハンセン病や療養所への理解を深めるうちに「ハンセン病問題を風化させずに伝えていってほしい」という入所者らの思いを聞き、島の歴史や魅力を子どもたちに伝えるマップを作ることにした。

 マップはA4判三つ折りの両面カラーで、千部作製した。「大島がどんな島かを子どもたちにきちんと知ってほしい」(津田さん)と、説明文には全てルビを振った。手描きの地図では、瀬戸内海の絶景が見える島内の写真スポットも紹介。島内にあるカエルの像と大島青松園の松をモチーフにしたオリジナルキャラクター「せいぴょん」も作った。平井さんは「私たちのように『きれいな島』と感じるところから大島に興味を持つのも大事。構えすぎずに島に足を運んでもらえたら」と来島を呼び掛けている。

 2人は、11日午前8時半から高松港で大島行きの船の乗客らにマップを配布した後、大島に渡り、大島青松園入所者自治会にマップを贈る予定。

 マップは今後、入所者自治会事務所や市男女共同参画センター(同市松島町)、市市民活動センター(同市瓦町)などで配布する。問い合わせは、ハンセン病問題を考える市民の会事務局〈090(9775)8473〉。

(四国新聞・2019/08/11掲載)


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