高松藩主の菩提(ぼだい)寺・法然寺の門前町として栄えた仏生山地区で、1872(明治5)年に創業した和菓子店。本店が香川県高松市多肥上町に移転した現在も、伝統の製法を守り、毎日一つ一つ丁寧に手作りしている。4代目の徳田安生さん(73)は「心を込めて作ることが大切。ものづくり全てに同じことが言える」と語る。


張り子人形を基に現代風にアレンジした絵を焼き印に使用している「おまきちゃん」


 当初はせんべいやかりんとう、あめ玉などをそろえた駄菓子屋だったという。地域住民をはじめ、寺近くの芝居小屋を訪れた人が土産を買いに立ち寄るなど、多くの人に愛されてきた。


150年以上続く伝統の製法を守りつつ、新商品の考案も積極的な徳田さん


 現在は新商品の考案も積極的に行う。黒豆と栗が入ったどら焼き「おまきちゃん」(1個237円~)もその一つ。長く愛されるよう、見た目とネーミングに工夫を凝らし、手頃な価格に設定。徳田さんは「手土産としてだけでなく、自分へのご褒美としても手に取ってほしい」としている。

(四国新聞・2024/10/20掲載)

徳栄堂


所在地 香川県高松市多肥上町2339-7
営業時間 午前8時~午後7時
定休日 不定休
TEL 087-889-5555


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