戦争をテーマにした音楽と映画を通じて平和を考える「ピアノの響きにのせて 音楽は世界をつなぐ」が12月1日、香川県さぬき市鴨庄の源内音楽ホールで開かれる。語り部が少なくなり記憶の継承が危ぶまれる中、歴史の事実を若い世代に再認識してもらうのが狙い。


コンサート&映画上映会のポスター

コンサート&映画上映会のポスター


 4回目となるイベントは2部構成。前半は、2002年にチャイコフスキー国際コンクールピアノ部門で日本人初、女性初となる優勝を果たした高松市出身のピアニスト上原彩子が出演。後半に上映する映画「月光の夏」(93年製作)の劇中で演奏されるベートーベンのピアノソナタ「月光」など4曲を披露する。
 月光の夏は実話を元にした毛利恒之の小説。1945年夏、佐賀県の鳥栖小学校のピアノ係をしていた吉岡公子のところに、2人の特攻隊員が現れる。彼らは今生の別れにと「月光」を弾き、沖縄の空に出撃していったというストーリー。同ホールロビーには県内の戦争経験者ら遺族が提供した赤紙や書籍、シベリア抑留経験者が描いた油彩画など約50点を展示する。
 主催は県内の有志でつくる「さぬき市こどもに平和な明日を繋(つな)ぐ会」(永峰恵子代表)。かがわ文化芸術祭2024の参加公演。午後0時45分開演。入場料は一般2千円ほか。問い合わせは永峰代表、電話080-2991-5258。

(四国新聞・2024/11/25掲載)



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