明治期の宮大工から、4代目で欄間彫刻に転向して寺社や住宅の欄間、仏像なども手がけ、150年以上にわたり「妥協しないものづくり」の精神を継承してきた。現在は、住宅事情の変化で需要が減った欄間の制作と並行しながら、木製の箸とボールペン作りにも力を注いでいる。


木の色合いや模様を生かした箸とボールペン

木の色合いや模様を生かした箸とボールペン


 欄間彫刻の県伝統工芸士で、6代目の朝倉準一さん(44)は専用の機械を使って丁寧に木の表面を削り、数ミリ単位で太さなどを調整しながら形を整えていく。「木の繊維の方向を見ながら微妙に力を加減する」という洗練された職人技だ。


欄間の制作と並行し、箸とボールペン作りにも力を注ぐ6代目の朝倉準一さん

欄間の制作と並行し、箸とボールペン作りにも力を注ぐ6代目の朝倉準一さん


 これまでに270種類以上の木材を使い、色合いや模様を生かした多彩な商品を生み出してきた。箸は手に合わせて長さや太さが選べ、要望に応じて三角から十角まで対応する。「身近なものだからこそ、使う人の手になじむものを」との思いで模索を続けている。

(四国新聞・2024/12/01掲載)

朝倉彫刻店


所在地 香川県高松市松福町1-3-44
営業時間 午前9時~午後5時
定休日 不定休
TEL 087-821-2768

朝倉彫刻店



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