ウィーン室内弦楽オーケストラのコンサート「クリスマス/アヴェ・マリア」(高松市文化芸術財団など主催、四国新聞社共催)が12日、香川県高松市のサンポートホール高松大ホールで開かれる。J.S.バッハ(グノー編曲)、シューベルト、カッチーニによる三大「アヴェ・マリア」を披露。公演を前に、ウィーンの名高い音楽賞「ウィーン・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」の受賞歴があるコンサートマスターのシャンドル・ヤヴォルカイに意気込みなどを聞いた。


シャンドル・ヤヴォルカイ

シャンドル・ヤヴォルカイ


 ―オーケストラの特色、持ち味は。
 この合奏団はとても特別。素晴らしいメンバーに恵まれている。室内楽では音の響きを合わせるだけでなく、呼吸を合わせることが重要だが、それができる奏者がそろっている。
 ―三大アヴェ・マリアを一挙に楽しめる貴重な機会。それぞれの魅力は。
 シューベルト、バッハ(グノー)、カッチーニ、どの「アヴェ・マリア」にも感銘を受けている。音楽という言葉でイエス・キリストの母に祈りを捧げるもの。どの曲も、愛、信仰、寛容、安らぎという同じ本質で書かれている。そういったことに思いを寄せることが、本当の「クリスマス」を感じることにつながるかもしれない。
 ―プログラムの中で一番気に入っている曲は? またその理由は。
 どれも大好きな曲ばかり。すべてが美しい作品で、音楽の歴史の中でも特に素晴らしい曲。どれかを選ぶことは難しい。私の魂に響くような、美しいメロディーがたくさん詰まったプログラムだ。
 ―今回の日本ツアーへの思いを。
 私は日本が大好きだ。とても礼儀正しく、おもてなしの心、来訪者をあたたかく迎える環境を作りだしてくれているように感じる。日本の聴衆の皆さまにお会いするのが待ちきれない。
 ―ファンへメッセージを。
 香川県のお客さまの前で演奏することを楽しみにしている。とても美しい音楽の旅路となり、私たちは特別なクリスマスのひと時を皆さまと一緒に楽しみたい。私たちが演奏するクリスマスにぴったりの音楽をぜひ堪能してほしい。

 【公演メモ】午後6時30分開演。入場料は一般3800円ほか。問い合わせは同ホール、電話087(825)5008。

(四国新聞・2024/12/05掲載)



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