池田豊人知事は20日の定例会見で、4月に開幕する瀬戸内国際芸術祭2025の期間中、会場となる島しょ部への船や島内でのバスをこれまで以上に増便し、オーバーツーリズム対策を強化する方針を示した。平日の来場の呼びかけも強め、混雑解消を図る。


フェリーから直島に降り立つ来場者ら(資料)


 知事は今年の芸術祭の人出の見通しについて「インバウンド(訪日客)が増加する流れの中、大阪・関西万博と同時期の開催でもあり、前回、前々回以上の来場者が想定される」と述べ、対策の必要性を強調した。これまでの芸術祭では混雑期には船に乗りきれない来場者が発生、島内ではバスの待ち時間が長くなることもあった。
 今回の期間中、船便についてはフェリーなどの運航事業者に増便や臨時便の運航を要請。特に混雑が目立つ直島、豊島では作品を巡るバスの便数をこれまでより大幅に増やす。直島では運行本数を前回から倍増する計画という。
 また、実行委員会は混雑予想カレンダーを掲載するサイトを開設しているが、来場者は土日やゴールデンウイークなどの休日に集中することから、知事は「混雑日程を見ながら混雑の平準化に協力いただけるよう取り組みたい」と平日の来場を求めた。芸術祭のツアー商品を扱う旅行会社に対しても平日を中心に混雑期を避けた商品の発売を要請する。

(四国新聞・2025/01/21掲載)


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