オペラのような臨場感を 紗幕使いコンサート 四国二期会、高松で25日
香川県内を拠点にオペラ公演を手がける声楽家団体「四国二期会」の「オペラ・ガラ・スクリムコンサートⅢ」が25日、高松市玉藻町のレクザムホールで開かれる。舞台と客席の間に舞台上が透けて見える薄い「紗幕(しゃまく)」を下ろして行う公演。ソリストの歌に合わせて過去のステージ映像を紗幕に映し出し、まるでオペラの一場面を見ているような感覚を味わってもらう。
紗幕を使った公演は、ステージをマスクのように覆うことから、新型コロナウイルス下で安心して鑑賞してもらおうと2021年から開催。照明の工夫によってソリストが紗幕の映像の中で歌っているように見えるのが特徴で、観客は曲の場面をよりイメージしやすくなる。上演後のアンケートで高い評価を得たため、継続して実施することになった。
今回は「カルメン」より「ハバネラ」、「トスカ」より「妙なる調和」、「フィガロの結婚」より「愛の神よ、安らぎを与えたまえ」などオペラ10作品の中から13曲を選曲。17人のソリストが演技を交えながらソロやデュエット、五重唱などを歌い、臨場感たっぷりの舞台を繰り広げる。曲の合間には作品解説があり、初心者でも楽しめそうだ。ピアノ伴奏は服部容子。
同会理事長の若井健司香川大教育学部教授は「過去2回の経験を踏まえ、より完成形に近づいた舞台を楽しんでほしい」と話している。
小ホールで午後2時開演。入場料は一般3千円(前売り2500円)ほか。問い合わせは四国二期会、電話070-5682-6534。
(四国新聞・2025/01/23掲載)